安倍晴明 、15世紀頃制作、著者不明、パブリックドメイン
安倍晴明、その名は平安時代から現代に至るまで、数多の伝説と神秘に包まれた陰陽師として我々の心を捉えて離しません。
彼の卓越した易占いの技術、邪悪な霊を退治する力は、今もなお多くの物語や文学作品で語り継がれています。
しかし、安倍晴明の魅力は彼の業績だけに留まりません。彼の子孫たちはどのように時代を超えてその血脈を引き継いでいるのでしょうか?
歴史のページをめくりながら、現代も続く安倍晴明の遺産に迫る旅に出ましょう。
安倍晴明(あべのせいめい)921年2月21日(延喜21年1月11日)- 1005年10月31日(寛弘2年9月26日)84歳没)は、平安時代に活躍した著名な陰陽師(おんみょうじ)で、易占いの達人として日本の伝承に名を残しています。
幼少の頃には確かな記録はありませんが、陰陽師賀茂忠行(かものちゅうぎょう)や保憲父子(やすのりふし)に陰陽道と天文道を学びました。
天文道で培った計算能力を貴族社会で認められました。
その卓越した占術は、陰陽師としての地位を確固たるものにしました。
晴明は主計寮の主計権助として働き、社会的地位も従四位下(じゅしいか)にまで昇り詰めました。
「官位は従四位下(じゅしいか)」とは、平安時代の日本の官位制度における一つのランクを指します。
この官位制度は、天皇によって官僚や貴族に与えられた位階(いかい)と官職(かんしょく)に基づいて構成されていました。
従四位下(じゅしいか)は、位階の中で相当高い位置にあり、貴族社会における高位の官僚に与えられることが多かったです。
位階には正一位から正十位、従一位から従十位まであり、正一位が最も高く、従十位が最も低い位階です。
従四位下は、中級以上の貴族の地位を示し、この位階を持つ者は中央政府の要職に就くことができ、朝廷内での発言力も相応に大きかったことを意味します。
安倍晴明が「従四位下」に叙されたことは、彼がただの陰陽師にとどまらず、政治的にも重要な役割を果たしていたことを示唆しています
平安時代においては、官位はその人物の社会的地位や権力、そして貴族社会における影響力の大きさを象徴するものでした。
安倍晴明の伝説やストーリーは、彼の陰陽師としての活躍と神秘的な能力に焦点を当てたもので、日本の伝承文化において重要な位置を占めています。
彼が邪悪な霊や鬼を退治し、人々を守る話は、その代表例です。具体的には、京都で鬼に変じた貴族の娘・橋姫を退治した話や、那智山(なちさん)で天狗や魔物を式神で退治した伝説があります。
これらの物語は、彼の超自然的な能力の源泉として、母親が白狐の葛の葉であるという伝説とも結びついています。
さらに、晴明は桜の木とも深い結びつきがあったとされ、陰陽道の修行を桜の木の下で行ったり、自宅に桜を植えていたりしたと言われています。
この自然への深い繋がりは、彼の力の源泉としても見られます。
加えて、六条御息所事件(ろくじょうのみやすどころじけん)では、藤原道長の娘で源頼光(みなもとのよりみつ)の愛妾であった六条御息所が嫉妬によって死霊と化し、人々を襲ったという話があります。
この事件において、晴明は霊を鎮魂し、事件を解決することで、その能力を改めて示しました。
これらの話は『今昔物語集(こんじゃくものがたりしゅう)』や『宇治拾遺物語(うじしゅういものがたり)』など古文書に記録され、晴明を祀る神社や彼に関連する場所にもその影響が見られます。
墓所はいくつかの説がありますが、最も有力な場所は京都市嵯峨嵐山にある晴明神社の境内にある、安倍晴明公嵯峨御墓所です。
安倍晴明の父親については、安倍益材(あべのますき)とも、安倍春材(あべのはるき)とも言われ、その正確な名前は諸説あります。
どちらの名前も、彼の父が陰陽師の家系に属していたことを示唆しています。
母親に関しては、より神秘的な物語が伝わっています。
葛の葉(くずのは)という名の狐であったという伝説は、晴明が非凡な能力を持つ陰陽師となった背景に神秘的な要素を加えています。
これは、彼が白狐の子とされる由来でもあります。
晴明には2人の子供がおり、吉昌と吉平という名前で知られています。
特に吉平の系譜は、後世に大きな影響を与え続けました。
安倍晴明の子孫は、室町時代に苗字を土御門に変え、この新たな家名のもとで続いていきました。
Netflixで独占配信されているアニメ『陰陽師』は、夢枕獏による同名小説を原作とし、平安時代の京都を舞台にした物の怪ミステリーです。
この作品では、実在した伝説の陰陽師・安倍晴明とその相棒・源博雅が、人と鬼を巻き込む謎を解き明かしていきます。
映画『陰陽師0』は、平安時代の実在した陰陽師・安倍晴明の若き日の活躍を描いた完全オリジナルストーリーです。
夢枕獏のベストセラー小説「陰陽師」シリーズが原作で、晴明が陰陽師となる前の物語が展開されます。
政治の中心である「陰陽寮」での学びや、呪いや祟りから都を守る陰陽師としての役割に、当初は興味を持たない晴明が、貴族・源博雅からの依頼をきっかけに巨大な陰謀に巻き込まれていきます。
山崎賢人が若き日の安倍晴明を、染谷将太が源博雅を、奈緒が徽子女王を演じます。監督・脚本は「アンフェア」シリーズの佐藤嗣麻子が担当し、加門七海が呪術監修を務めます。
本作は2024年に製作され、ワーナー・ブラザース映画による配給で、2024年4月19日に劇場公開されます。
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安倍晴明のカッコよさがわかりました(´-∀-`;)
コメントありがとうございます!安倍晴明のかっこよさを共感していただけて嬉しいです。これからも様々なテーマで記事を書いていきますので、またぜひ読みに来てくださいね!