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『白い巨塔』歴代キャスト一覧|田宮二郎・佐藤慶・村上弘明・唐沢寿明・岡田准一版を比較

2026 8/02
映画・ドラマ
2024年1月12日2026年8月2日
本ページには広告が含まれています。

山崎豊子(やまさき とよこ)さんの長編小説『白い巨塔』は、大学病院を舞台に、教授選をめぐる権力争いと医療訴訟を描いた社会派作品です。

主人公は、優れた手術の腕と強い野心を持つ外科医・財前五郎(ざいぜん ごろう)。財前の同期で、患者と向き合う医療を貫こうとする内科医・里見脩二(さとみ しゅうじ)との対照的な生き方も、物語の大きな軸となっています。

新潮社は原作について、がんの検査や手術、教授選、誤診裁判を通して、医学界に渦巻く人間の欲望と打算を描いた作品と紹介しています。

『白い巨塔』は、1966年の映画をはじめ、1967年、1978年、1990年、2003年、2019年に日本でテレビドラマ化されました。

この記事では、歴代の財前五郎と里見脩二を中心に、各映像版のキャストや特徴を紹介します。

※この記事には、物語の結末に触れる内容が含まれています。

目次

【2026年8月】村上弘明版『白い巨塔』が二夜連続放送

1990年に放送された村上弘明さん主演版『白い巨塔』が、ホームドラマチャンネルで放送されます。

  • 第一部:2026年8月3日(月)午後9時
  • 第二部:2026年8月4日(火)午後9時

1990年版は二部構成で、財前五郎を村上弘明さん、里見脩二を平田満さんが演じています。

『白い巨塔』歴代キャスト比較表

公開・放送年作品財前五郎里見脩二東貞蔵
1966年映画版田宮二郎田村高廣東野英治郎
1967年NETテレビ版佐藤慶根上淳山形勲
1978~1979年フジテレビ版・全31話田宮二郎山本學中村伸郎
1990年テレビ朝日版・二部作村上弘明平田満二谷英明
2003~2004年フジテレビ版・全21話唐沢寿明江口洋介石坂浩二
2019年テレビ朝日版・5夜連続岡田准一松山ケンイチ寺尾聰

1966年映画版と1967年版の配役は映画.comおよび放送ライブラリー、1978年版以降は各放送局などの公式資料をもとにまとめています。

大学病院を舞台に、医療と組織の問題を描く『白い巨塔』(イメージ画像)

1966年映画版|財前五郎役・田宮二郎

『白い巨塔』が最初に映像化されたのは、1966年公開の映画版です。

主なキャストは次のとおりです。

  • 財前五郎:田宮二郎
  • 里見脩二:田村高廣
  • 東貞蔵:東野英治郎
  • 鵜飼教授:小沢栄太郎
  • 大河内教授:加藤嘉
  • 花森ケイ子:小川真由美

監督は山本薩夫さん、脚本は橋本忍さんが担当しました。

物語は、浪速大学第一外科の教授選と、財前が担当した患者・佐々木庸平の診療をめぐる訴訟を中心に展開します。

財前は里見から追加検査を勧められますが、十分な検査を行わないまま手術を進めます。その後、患者は肺へのがん転移によって死亡し、財前は遺族から訴えられることになります。

したがって、財前が訴えられた原因を、単純に「手術中の医療ミス」と表現するのは正確ではありません。検査を十分に行わず転移を見落としたことや、その後の診療対応が問題となっています。

映画版は、後年の長編ドラマ版とは異なり、教授選と医療訴訟に焦点を絞った構成です。

『白い巨塔』(1966年)のポスター。『映画評論』1966年11月号に掲載されたもの。
『白い巨塔』(1966年)のポスター。『映画評論』1966年11月号に掲載されたもの。 出典:クリエイティブ・コモンズ

1967年版|財前五郎役・佐藤慶

映画公開の翌年、1967年4月8日から9月29日まで、NETテレビ系でテレビドラマ版が放送されました。NETは、現在のテレビ朝日にあたります。

主なキャストは次のとおりです。

  • 財前五郎:佐藤慶
  • 里見脩二:根上淳
  • 東貞蔵:山形勲
  • 鵜飼医学部長:河津清三郎
  • 大河内教授:佐々木孝丸

この作品も、医学部教授選をめぐる争いと誤診裁判を通して、医学界の封建性や人間関係を描いています。

財前五郎を演じた佐藤慶さんは、本作で第5回ギャラクシー賞の選奨を受けました。

1978年版|財前五郎役・田宮二郎

1978年版では、1966年の映画版でも財前五郎を演じた田宮二郎さんが、再び同じ役を演じました。

主なキャストは次のとおりです。

  • 財前五郎:田宮二郎
  • 里見脩二:山本學
  • 花森ケイ子:太地喜和子
  • 東貞蔵:中村伸郎
  • 東佐枝子:島田陽子
  • 里見三知代:上村香子
  • 財前又一:曽我廼家明蝶

1978年6月から放送された全31話の連続ドラマで、教授選から医療裁判、財前の最期までが描かれています。

全31話という長さを生かし、教授選に関わる人々の駆け引きだけでなく、財前と里見、それぞれの家族や患者たちの物語も描かれているのが特徴です。

田宮二郎さんの財前は、強い自信と野心を前面に出しながら、病気によって自分が医師から患者の立場へ変わっていく過程も描かれています。

1990年版|財前五郎役・村上弘明

1990年版は、テレビ朝日系で放送された二部構成のスペシャルドラマです。

主なキャストは次のとおりです。

  • 財前五郎:村上弘明
  • 里見脩二:平田満
  • 東貞蔵:二谷英明
  • 花森ケイ子:池上季実子
  • 柳原:堤真一

そのほか、紺野美沙子さん、丹波哲郎さん、藤岡琢也さん、坂本スミ子さん、高橋ひとみさん、中尾彬さんなどが出演しています。

第一部では教授選と医療訴訟の一審、第二部では控訴審と財前自身の病が描かれます。

財前によって大学を追われた里見は、その後も早期がんの発見に力を注ぎます。一方、財前は裁判への対応を続けるなかで、自らもがんに倒れます。

全31話の1978年版や全21話の2003年版と比べると短い作品ですが、教授選から財前の最期までを二部作にまとめています。

2003年版|財前五郎役・唐沢寿明

2003年10月9日から2004年3月18日まで、フジテレビ系で全21話が放送されました。

主なキャストは次のとおりです。

  • 財前五郎:唐沢寿明
  • 里見脩二:江口洋介
  • 花森ケイ子:黒木瞳
  • 東貞蔵:石坂浩二
  • 財前又一:西田敏行
  • 東佐枝子:矢田亜希子
  • 柳原弘:伊藤英明
  • 鵜飼医学部長:伊武雅刀
  • 財前杏子:若村麻由美
  • 亀山君子:西田尚美

フジテレビはこの作品について、原作の舞台設定を当時の現代に置き換え、取材を重ねて医療現場のリアリティーを追求したと説明しています。

財前は食道外科を専門とする外科医として描かれ、里見は患者との信頼関係を重視する内科医として登場します。

佐々木庸平の食道がん手術そのものは成功しますが、財前が術前に肺への転移を疑う検査を十分に行わなかったことや、術後の異変に適切に対応しなかったことが訴訟の争点となります。

終盤では、財前自身に進行がんが見つかります。財前は周囲が病状を隠そうとしていることに気づき、最後は里見に診察と治療を求めます。

2019年版|財前五郎役・岡田准一

2019年版は、テレビ朝日開局60周年記念作品として、2019年5月22日から26日まで5夜連続で放送されました。

主なキャストは次のとおりです。

  • 財前五郎:岡田准一
  • 里見脩二:松山ケンイチ
  • 花森ケイ子:沢尻エリカ
  • 東貞蔵:寺尾聰
  • 財前又一:小林薫
  • 鵜飼裕次:松重豊
  • 大河内恒夫:岸部一徳
  • 柳原雅博:満島真之介
  • 関口徹:斎藤工

物語の設定は2019年に置き換えられ、財前は腹腔鏡手術のスペシャリストとして描かれています。

2019年版でも、教授選、患者の死亡、医療裁判、財前自身の病という物語の大きな流れは受け継がれています。

ただし、患者の病状や死因、手術方法、裁判で問題となる医療行為は過去の映像版と同じではありません。

2019年版では、詳しい検査や術中の生検を行わなかったこと、カルテの改ざんを求めたことなどが裁判の重要な問題として描かれています。

財前五郎は手術ミスで訴えられたのか

『白い巨塔』について、「財前五郎が手術に失敗して訴えられた」と説明されることがあります。

しかし、正確には映像版によって医療上の設定が異なります。

1966年映画版では、里見から追加検査を勧められた財前が断層撮影を行わず、患者の肺転移を見落としたことが問題になります。

2003年版では、術前検査と術後の対応が大きな争点です。

2019年版では、術前の詳しい検査や術中の生検を行わなかったことに加え、カルテを改ざんしようとしたことも描かれています。

したがって、すべての作品をまとめて「手術中の医療ミス」と表現するのは適切ではありません。

「検査や診断、患者への説明、その後の対応をめぐって医療訴訟に発展する」と説明するのが、各作品に共通する内容に近いでしょう。

里見脩二のその後は作品によって異なる

里見脩二は、財前の診療に疑問を持ち、患者側に立って法廷で証言します。そのため、大学内で不利な立場に追い込まれます。

ただし、里見が大学を離れた後の描写は、映像版ごとに異なります。

1978年版では、大学病院を去った里見が地方の巡回健診に携わり、がん患者の治療に力を注ぐ姿が描かれています。

1990年版では、大学を追われた後も早期がんの発見に献身します。

2003年版では、大学を離れて民間病院に移ることになります。

そのため、里見のその後を、すべての作品に共通して「山陰大学保健センターの教授に転任した」と説明することはできません。

『白い巨塔』はどの作品から見るべき?

じっくりと物語を味わいたい人には、全31話の1978年版や全21話の2003年版が向いています。

教授選と医療訴訟を映画として見たい場合は、1966年の田宮二郎さん主演版があります。

短い期間で物語全体を見たい場合は、二部作の1990年版や5夜連続の2019年版が見やすいでしょう。

同じ『白い巨塔』でも、制作された時代によって医療技術や人物設定、物語の細部が変更されています。

まずは気になる俳優が財前五郎や里見脩二を演じている作品から見て、別の時代の映像版と比べてみるのも楽しみ方の一つです。

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まとめ

『白い巨塔』で財前五郎を演じた主な俳優は、次の5人です。

  • 田宮二郎
  • 佐藤慶
  • 村上弘明
  • 唐沢寿明
  • 岡田准一

田宮二郎さんは、1966年の映画版と1978年のテレビドラマ版の両方で財前五郎を演じています。

一方、財前と対照的な医師・里見脩二も、田村高廣さん、根上淳さん、山本學さん、平田満さん、江口洋介さん、松山ケンイチさんと、各時代を代表する俳優が演じてきました。

『白い巨塔』は、単に野心的な医師を描いた物語ではありません。

患者の命を守る医療と、大学病院の権力や組織を守ろうとする論理が衝突したとき、医師は何を選ぶのかを問い続ける作品です。

映像版ごとの設定の違いを知ることで、財前五郎と里見脩二の関係や、作品が描こうとした問題が、より見えやすくなるのではないでしょうか。

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出典: 「白い巨塔」映画・テレビ番組 – YouTube, 提供元: Kadokawa Pictures

参考資料

  • 新潮社『白い巨塔〔一〕』作品紹介
  • KADOKAWA 1966年映画版『白い巨塔』
  • 放送ライブラリー 1967年版『白い巨塔』
  • 放送ライブラリー・フジテレビ 1978年版『白い巨塔』
  • ホームドラマチャンネル 1990年版『白い巨塔』
  • フジテレビ 2003年版『白い巨塔』
  • テレビ朝日 2019年版『白い巨塔』

今回の記事はこれで終了です。読んでくださってありがとうございます。

映画・ドラマ
唐沢寿明 山崎豊子 岡田准一 昭和ドラマ 田宮二郎 白い巨塔

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