ヨシタケシンスケ　メメントモリ の世界の大切さ　

本名吉竹伸介、は1973年6月17日に神奈川県茅ヶ崎市で生まれたイラストレーター兼絵本作家です。

2023年12月現在、50歳で身長は181cm、ふたご座のA型です。

先生の経歴には、筑波大学大学院芸術研究科総合造形コースの修了。

子どもの頃から絵本に親しみ、モノづくりが好きだったヨシタケシンスケ先生は、将来的に子供番組で使用されるかぶりものを作る人になることを夢見ていました。

美術の技術に自信がなかったため、デッサンを必要としない筑波大学の総合造形コースに進学し、立体作品「カブリモノ」を製作しました。

在学中、アーティストのヤノベケンジさんに影響を受け、1995年に「大アート展」で優秀賞を受賞するなど、芸術活動で注目を集めます。

大学院を卒業後は、短期間大手ゲーム製作会社で働いたものの、精神的ストレスから半年で退職します。

1998年には大学時代の仲間と横浜市でstudio BIG ARTを設立し、アート活動を続けました。

2002年の個展で作成したスケッチ集がパルコ出版の編集者の目に留まり、これがきっかけで翌年イラスト集「しかもフタが無い」を出版し、絵本作家としてのキャリアをスタートさせました。

ヨシタケシンスケ先生の作品は、そのユニークな発想と表現力で多くの人々に愛され、特に『メメントモリ』は生と死をテーマにした深い内容で広く注目されています。

趣味の本屋めぐりから生まれる独自の感性が作品に反映されており、彼の作品は、子どもから大人まで幅広い世代に読み継がれています。

ヨシタケシンスケ先生の『メメンとモリ』は、ただの絵本ではなく、人生の深遠なテーマを探求する芸術作品です。

この絵本は、生きる意味や目的について、独自の視角から掘り下げています。

先生は、姉のメメンと弟のモリを通じて、ラテン語の「メメントモリ」（死を忘れるな）という古代の哲学を現代に生かし、私たちに生と死、そしてそれらが織りなす人生の複雑さを考えさせます。

本作は、先生にとって初の長編絵本であり、生死観を巧みに描いた3つの物語を含んでいます。

第一話「メメンとモリとちいさいおさら」では、壊れたお皿を通して失われたものの価値を、第二話「メメンとモリときたないゆきだるま」では、完璧ではないが愛らしい雪だるまを通して、期待と現実のギャップを、そして第三話「メメントモリとつまんないえいが」では、楽しみの追求だけが人生の目的ではないという教訓を伝えます。

各物語は、子どもたちの日常の出来事をキャンバスに、生きることの本質を浮き彫りにしています。

作品全体を通して、人間の感情や思考の深層を探ることで、私たちに新たな視点や発見を提供しています。

先生の描く、かわいらしい絵と物語の中に隠された意味や思いは、私たちの考察力を試すと同時に、心に残る深い印象を与えるのです。

『メメンとモリ』は、ページ数が限られているにもかかわらず、その内容の密度は非常に高いです。

ヨシタケシンスケ先生のシンプルでありながら表現力豊かなイラストが、物語の深いテーマを支えています。

先生の描くキャラクターは、子どもたちにも親しみやすく、大人には深い思考を促すデザインとなっています。

『メメンとモリ』は、そのユーモラスでありながらも哲学的な内容から、子どもから大人まで幅広い年齢層に適しています。

特に、人生の意味や死について考える機会の少ない学齢期の子どもたちにとって、この作品は新しい視点を提供します。

また、大人の読者には、忙しい日常の中で忘れがちな生の価値を再認識させる効果があります。

ヨシタケシンスケ先生が高い人気を誇る理由の一つは、彼の作品が持つ普遍的なテーマです。

先生の絵本は、子どもの目線で日常を捉えつつも、大人が忘れがちな人生の本質を描いています。

また、先生の独特のイラストスタイルやユーモア溢れる表現が、多くの読者の心を捉えて離しません。

メメンとモリを読むことは、読者に多大な心理的効果をもたらします。

この作品は、生の意味や死という現実に向き合うことで、日常生活における様々な問題や困難に対する新たな視点や理解を提供します。

また、深い思索を促す内容は、読者に内省の機会を与え、自己理解や精神的な成長を促す効果があります。

ヨシタケシンスケ先生の他の作品と『メメンとモリ』を比較すると、彼の多様性と深みが際立ちます。

例えば『りんごかもしれない』や『もうぬげない』などは、日常のささいな出来事や子どもたちの純粋な視点を描いており、親しみやすい内容が特徴です。

これに対して『メメンとモリ』は、より哲学的で深遠なテーマを扱っており、読者に深い思考を促します。

これらの作品群は、ヨシタケシンスケの多面的な表現力と幅広いテーマの取り扱い能力を示しています。

『メメンとモリ』を読んだ後の感想は、私を含め多くの人々に深い印象を残します。

この作品は生と死について深く考えさせ、人生の価値観を見つめ直すきっかけとなります。

私の場合、Kindleでこの本を読んだ後、その内容の重要さと常に身近に感じたいという思いから、紙の本として手元に置きたいと強く感じました。

机の上にいつも置いておくことで、日常生活の中でこの本のメッセージを思い出し、生命の尊さや人生の意味を常に意識することができます。

社会的には、『メメンとモリ』は大人と子どもが一緒に読むことで、生命の尊さや人生の意味についての家族内対話を促します。

教育現場では、生きることの意義や死について考える教材としても用いられており、子どもたちの価値観形成に大きく寄与しています。

この作品は単なる読み物を超え、読者一人ひとりに生き方を問いかけ、深い思索を促す力を持っています。